2022年11月11日に発売予定の『タクティクスオウガ リボーン』を過去作と比べて、新たに追加、または変更された要素を紹介します。
そして、2010年に発売された『運命の輪版』を遊んだ上で不満に感じて、『リボーン版』では修正を加えてもらいたい点も取り上げています。
前作からの変更点
まずは、『運命の輪版』から仕様に変更があったものから紹介
情報公開済み
LVアップ対象がクラス全体からユニット単体へ変更
下の画像には、神竜騎士団のユニットが一覧表示されており、赤い線で囲われたところにはナイトが2名並んでいて、いずれもLVが異なって(LV25と19)いる。
前作では、物語後半に加わる魅力的な上位クラス(ガンナー、ホワイトナイトなど)のキャラクターたちが、LV1から育て上げる必要があり、アタックチームに加えても、敵軍ユニットとLV差がありすぎて、まったく戦力にならない課題もあったが、それが改善される見込み。
戦闘時のコマンド入力をウインドウ展開からアイコン選択へ変更
前作のコマンド入力方式は画面左端に、ずらりと各種コマンドが縦に並んでいましたが、今作では画面中央にアイコンが表示されており、それらアイコンを選択することでコマンドが実行されるよう。
カットシーンのフルボイス化
SEGA サターンで発売された『オリジナル版』では、一部のシーンに声優による声当てがあったが、今回はカットシーンでフルボイス化がなされている。
90名超の声優陣が参加している模様で、非常に幅広いキャラクターに声が充てられ、より一層の臨場感が感じられそう。
魔法とスキル・アイテム数の削減
AI(主にユニットの思考アルゴリズム)の最適化のため、キャラクター1名あたりでセットできる魔法とスキル、消耗アイテムの数が4つに削減された。
そもそも、数の多すぎた魔法やスキルも削減されている模様。
無くなったスキルや魔法の情報は明らかにされていない。次の項目として記述
タクティカルポイント(TP)の廃止とMP消費への切替え
TP(タクティカルポイント)が廃止となり、【運命の輪】版でTP消費で使用していた必殺技・忍術・武士舞は、すべてMP消費への切替えがなされた
TPの廃止に従って、TP関連のスキル(TPブーストetc)も無くなっている
同時に、忍術や武士舞の発動に必要な触媒も廃止されている
スキルポイントの撤廃
スキルを習得するために必要だったスキルポイントは撤廃された
スキルはレベルアップ時に自動習得(スキル毎に習得LVが定められている模様)
武器・防具の装備制限レベルの撤廃
『運命の輪版』では、武器や防具それぞれに装備することのできるレベルを設定しており、その条件を満たさない場合、装備ができなかった
しかし、『リボーン版』からはそれらレベルによる制限を撤廃したことが、TGS2022内で実施されたイベント内で明らかになった
アイテム合成における成功率の撤廃および複数同時合成対応
タクティクスオウガの世界にある城や町にあるショップで、『運命の輪版』よりアイテム合成ができるようになっていたが、アイテム毎に成功率が設定されていたが、『リボーン版』からは成功率による制限を撤廃、必要な素材が揃っていれば100%合成されることが保証されることとなった
また、アイテム合成の際に、以前はアイテムを合成する際に1つずつしか行うことができなかったが、本作から新たにアイテムを複数合成できるようになった
装備できる防具数の増加
以下の写真にあるように、『運命の輪版』では各キャラクターが装備できる防具(指輪も含む)は3個までとなっていたが、
『リボーン版』では、その数が5個まで増えている
自軍ユニットのAIコマンド刷新
『運命の輪版』で自軍ユニットに設定できるAIコマンド(プレイヤーが操作する代わりに、行動指向がある程度パターン化されたAIが行動を決めるもの)が刷新されて、
- 鬼神の如く戦え
- 堪え忍び機を伺え
- 宵闇に潜み狙え
- 儚き生命を救え
上記4つに変更された。
前作のAIコマンドは、タイトエンドやボランチ、リベロなどサッカーのポジション名になっており、AI行動イメージが個人的には分かりやすく気に入っていたが、残念…
前作のAIコマンドに当てはめてみると、以下のようになっていると予想
- 『鬼神の如く…』 → アタッカー
- 『耐え忍び…』 → ディフェンダー
- 『宵闇に』 → タイトエンド
- 『儚き…』 → メンター
起動予測がスキルから標準機能に
遠隔から投射や魔法による攻撃をする際に役立つスキルとして用意された『起動予測』が標準機能として使えるようになった
ライフシステムの廃止
『運命の輪版』から採用された、戦闘不能状態のキャラクター救済システムのライフが、『リボーン版』では廃止。
『オリジナル版』と同様に行動不能になってから、3カウントダウンされるまでに蘇生できなければ、そのキャラクターは死亡し、以後アタックチームからは除外される
ヘクターとグアチャロにオリジナルイラストが追加
エクストラエピソードと難易度変更
『運命の輪版』で用意されていたエクストラエピソードの
- DIVA 歌姫
- ウォーレンを捜せ
- 真の騎士
- 十二人の勇者
は『リボーン版』ではDLCではなく最初から提供されており、ゲーム本編クリア後に遊ぶことができる。
そして、ゲーム開始直後のゴリアテ襲撃事件を深く掘り下げるエピソードの十二人の勇者は、本ゲームのエンドコンテンツの扱いとなり、最高難易度になっているそう。
- キャラクターや背景の高解像度化
- 敵軍ユニットのAI行動パターン一新
- バトルのテンポアップを含むプレイアビリティ向上
一部の魔法やスキルがコマンド実行から確率で自動発生する
以下の魔法やスキルが確率でコマンド実行することなく自動発動するようになった
- 属性付与(パイロアタッチ、アクアアタッチetc)
- 瞑想
- 精神統一
- ファランクス(その代わり前作のダメージ90%減から60%減に下方修正)
追加要素
次に、『リボーン版』から新たに加わった要素を紹介します。
情報公開済み
キャラクターごとにエレメント(属性)が付与
騎士団にレベルの概念が追加
『オリジナル版』にあったかどうかは不明だけど、『運命の輪版』にはなかった要素として、プレイヤーの騎士団自体にレベルが設定されていることが判明。
騎士団自体のレベルアップの恩恵は果たして何になるのか非常に気になるところ。
(8 / 17追記)騎士団のレベル(正式名称:ユニオンレベル)よりも、所属しているユニットのレベルアップができないレベルキャップ制を導入。
ユニオンレベルが25だった場合、所属しているユニットの上限レベルは25となる
なお、ユニオンレベルはシナリオの進行度合いによって、徐々にレベルアップされる。
ただし、W.O.R.L.D.機能を使った場合、ユニオンレベルの上限を超えたレベルのユニットを実戦投入は可となる。
消費アイテム自動補充
ワールドマップで『アルモリカ城』にいるデニムの右側に、【アイテム自動補充をしました】と表示されています。
想像するに、消費アイテム(キュアリーフやマジックリーフ、触媒など)に最低所持数の設定ができ、ワールドマップでショップのある拠点を通過する度に自動補充するようになっているのではないか?
11/5追記 キャラクター毎に所持させた4つのアイテムをバトルで使用後、騎士団として保有している在庫がある限り、キャラクター装備品として自動補充される仕組み
経験値ドーピングアイテムの追加
戦闘でしか得ることができなかった経験値を、新たに用意された消耗アイテム(ドーピングアイテム)の使用で経験値を積み上げられる仕組みを導入
正式のアイテム名は、経験値チャームといい
- 経験値のチャーム❶ EXP+100
- 経験値のチャーム❷ EXP+200
- 経験値のチャーム❸ EXP+400
- 経験値のチャーム❹ EXP+800
- 経験値のチャーム❺ EXP+1,600
- レベルアップのチャーム
以上の6種類が用意されている。
経験値のチャームは後ろについている数字が大きければ大きいほど、取得するEXPが多くなる
レベルアップのチャームを使用すると、次にレベルアップに必要なEXP分だけ取得して、1レベルアップとなる。したがって、次のレベルアップに必要なEXPが僅かだった時に使用すると、効率が悪くなり、レベルアップのチャームの無駄遣いとなってしまう
このアイテムを利用することで、ゲーム後半に新規加入したユニットのレベルアップも、過去作よりも短時間で可能になっている
新規アイテムとして各種チャームが追加
倍速モードの実装
ユニットの移動速度から魔法等の映像効果まで、すべてのアニメーションが高速にできるモード
1つのバトルにかかる時間の短縮となる働きがありそう
トレーニング(演習)の実装
『オリジナル版』に用意されていた自軍ユニット同士によるトレーニングバトルも復活
ゲーム中では、演習となっている
『運命の輪版』にもあったパワーレベリング(戦い合う2つのユニットにレベル格差があるほど、低レベルユニットの得られる経験値が多くなる)もより一層強化され、レベルアップのための経験値も取得しやすくなった
その他、以下の項目も追加要素として伝えられている
- 新規SE追加
- 新規BGM追加
- オートセーブ機能
バトルにボーナスタスクが追加
バトル毎に設定されている最終目標の他に、ボーナスタスクなる複数の達成目的が用意される
これら複数あるタスクそれぞれに達成した場合に、プレイヤーにメリットあるボーナスが用意されている
具体的なボーナスとしては、追加で経験値をもらえたり、前述した経験値ドーピングアイテム、魔法書の提供があった
バトルフィールド内にバフカードが出現
戦場において、バフカードなるものが設置されるようになった(ゲーム開始直後は出現せず、タインマウスの丘より利用できる)
バフカードの出現条件までは明らかにされていないものの、敵軍ユニットを倒した際に現れる可能性が考えられ、それらカードの効果としては、そのバトル中のみ効果を発揮する設定で、カードを拾得したユニットのパラメータを一時的に上昇させるものであった
具体的な効果としては、武器種毎の直接攻撃力UPなどが認められた
なお、バフカードの効果は同じ種類のカードを拾得した場合、4段階まで効果を積み加算せることができることも発表されている
さらに、バフ効果を消すリセットカードも出現する
アタックチーム選択時に偵察画面を追加
バトルに臨むユニットを選択する際に、バトルステージおよび出撃している敵軍ユニットを出撃前に垣間見ることのできる偵察画面が追加
アタックチームのパターン登録
挟撃スキルの新設
改善して欲しいところ
最後に、ユーザーの視点から、前作で不満に思っていたところを説明します。
説得系スキルの存在
1995年に発売されたオリジナル版では、敵軍ユニットをデニムが説得することで、騎士団の仲間に加わる仕組みが用意されていた。
一方で、前作の『運命の輪』では、種族毎に説得系のスキルが登場し、説得対象のユニットの種族に応じて、各クラスの固有スキルとして割振りされる仕様に変更。
この変更により、人間以外のユニット(アンデッドやリザードマン、Lサイズユニットなど)の説得が主人公であるデニムですら、容易にできなくなってしまった。
個人的には、オリジナル版で遊んでいた頃に、ゲーム開始後すぐクリザローの町やクァドリガ砦で、スケルトンとゴーストを仲間に加えて主力メンバーとして育て上げるのが楽しかったので、運命の輪を購入して遊んだ時に、この仕様変更に大変ガッカリした。
そこで、個人的な改善案となるが、説得系スキルを撤廃して、オリジナル版のときと同様に、デニムのみが敵軍ユニットを自軍に引き入れることのできるスキルを有している仕組みに戻してもらいたい。
説得が成功する確率は、オリジナル版の時と同様、
- HPが非常に少なく瀕死状態
- 所属している軍への忠誠度が低い
- 説得対象のユニットに隣接
以上の要素が各々満たされると上がるようになっているが、さらに主人公と同一エレメント(今作からの復活要素)だった場合に、ボーナスが付くという仕組みがあると面白いと思う。
残念ながら、リボーンでも運命の輪と同じ使用であることが分かりました…
敵軍ユニットが属性ダメージ関連の魔法を味方に連発する
前線から離れた後方にいる敵軍ユニット(主にはクレリック)が、ボスキャラクターを始めとして同軍キャラクターに、
『エアロアタッチ』『ソイルアタッチ』
といった、属性ダメージが追加で入る状態にする魔法や、
『パイロガード』『ライトニングガード』
を代表とする属性攻撃の耐久力をアップさせる魔法を掛けまくる行動を連発して、サクサクとバトルを進めたいプレイヤーをイラつかせる要因になっていたので、そちらも下方修正するなど対応をしてもらいたい。
敵軍ユニットのAI行動パターンの一新と公式情報として伝えられているため、本件も修正されていることを期待。
8 / 17追記 ゲームで用意されている魔法、ユニットが使用できる魔法の数が削減となったため、属性付与系の魔法がない、選択されない可能性がある。
11/5追記 属性付与魔法は、オート発動する魔法に仕様変更となるが存在する
バトル中にドロップされたタロットカードが未取得だと消滅
敵軍ユニットが落としたドロップアイテムは、バトル中に拾得できなくても、バトル結果画面で入手ができていたが、微々たる数値ながらユニットのベースパラメータを向上できるタロットカードは、未拾得のものは消え去ってしまうだけだった。
できれば、バトル終了後に自動入手扱いにして、忠誠度の低いユニットに忠誠度アップのカード、魔法使いにはINTがアップするカードを割り当てる、といったことができればありがたい。
参照ページ
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